技術・戦術・心理状態の3つの局面をトライできるリーグ戦/つくば秀英高校(茨城県・男子)

 「日清食品リーグ U18バスケットボール競技大会 関東ブロック2021(以下、関東ブロックリーグ)」、11月3日(水・祝)に行われた開幕戦から4日後、つくば秀英高校(茨城県)は2戦目を迎えました。
 今大会では、全参加チームに試合映像が共有されており、それをもとに次の試合に向けた準備をすることができます。つくば秀英高校の稲葉 弘法コーチは「技術面、戦術面、またメンタリティー的な心理状態も含めて、目的をハッキリさせることはできたと思います」と臨んだ日本体育大学柏高校(千葉県)戦は、第1クォーターから22-8と大きくリードを奪います。

 「前半は自分たちのバスケットができましたが、後半は弱い部分が出たり、自分たちのディフェンスが脆くなってしまいました。そこから相手の3ポイントシュートやドライブなどでやられたことで、負けてしまったのかなと思います」と#4安藤 拓海選手(3年)が振り返るとおり、58-79で逆転負けを喫しました。

 開幕戦では、ウインターカップ出場を決めた桐光学園高校(神奈川県)に対し、67-65で競り勝ったつくば秀英高校。稲葉 弘法コーチは「何が良かったのか分からないまま不思議と勝ってしまうことも多く、勝った後の方が課題を見つけるのが実は難しいです」という苦労がありました。
 しかし、今回は敗戦直後に「相手の高さやゾーンプレスへの対応など、負けたことで課題がハッキリしました。次の試合に生かすためにも学びの多いリーグ戦であり、目的を明確にしながら試合を進めることができます」(稲葉 弘法コーチ)と続け、この敗戦を糧にするだけです。また、安藤 拓海選手は「もっと意識を高く持つべきです。あと3戦残っているので、全部勝ちきれるように頑張りたいです」と言い、負けても続く次戦へ向かって、すでに気持ちを切り替えていました。

 201cmの留学生、#5サコ スレイマン選手(2年)を擁する日本体育大学柏高校戦は、「県大会では経験できないような高さであり、貴重な機会になりました」と稲葉 弘法コーチは言います。昨今、全国大会に出場する多くのチームに2mを超える留学生がおり、勝ち上がっていくためにもその高さを攻略しなければなりません。「日頃から留学生を想定して準備しなければいけないと感じました。まだまだ改善できるドリルも必要だと、私自身が気付かされました」という稲葉 弘法コーチにとっても、県外の強豪と対戦できる関東ブロックリーグ戦を通じて新たな発見がありました。

 勝っても負けても試合が続き、対戦相手や日程が決まっているリーグ戦だからこそ、コーチングの手法も変わってくることを稲葉 弘法コーチは利点として挙げます。

「選手の起用方法や、戦術や技術の幅を持たせる意味でも、試合が用意されている分、こちらが成長を待ってあげられる時間があることはものすごく大きいです。今後も素晴らしいチームとの試合が続きますし、練習試合とは違った緊張感もある中で精神的な状態も練習できます。技術・戦術・心理状態、この3つの局面をトライさせる良い機会になっています」

 今大会が高校バスケ最後となる3年生の安藤 拓海選手にとっては、「左ドライブやそこからの合わせが武器ですが、3ポイントシュートは苦手なので、もっと打てるような外回りのプレーもできるようにしていきたいです」と目的を持って、次のカテゴリーへ向けた準備をはじめています。

 
 
 
※11月7日(日)に行われた「男子:日本体育大学柏(千葉)vsつくば秀英(茨城)」の試合の様子は「フォトギャラリー」にてご覧ください。

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