レギュラーになりきれない選手たちにまわってきたチャンス/明星学園高校(東京都・女子)

 「日清食品リーグ U18バスケットボール競技大会 関東ブロック2021(以下、関東ブロックリーグ)」で一番最後に開幕を迎えたのは、SoftBankウインターカップ2021への出場を決めた明星学園高校(東京都)です。ダブルヘッダーとなった11月23日(火・祝)の開幕戦は、白鷗大学足利高校(栃木県)に70-66で勝利。続く前橋市立前橋高校(群馬県)には60-74で敗れ、1勝1敗でスタートを切りました。

 「必ずいつでもベストメンバー」を信条とする青木 良浩コーチですが、関東ブロックリーグは「レギュラーになりきれない選手にチャンスを与えました」とメンバーを入れ替えて臨みます。ウインターカップ予選を終えたばかりであり、「大会が続き、ほぼ同じメンバーで戦ってきたので過密スケジュールになってしまっています」と言うとともに、コロナ禍による学校の方針で思うように練習時間が取れない影響もあるとのことでした。

 白鷗大学足利高校との初戦、1・2年生を先発で起用するも、試合慣れしていない選手たちは硬さが見られます。青木コーチは、「1回目は良いから2回目にちゃんとできるようにしよう」と発破をかけ、経験値を積ませます。果敢にチャレンジする選手たちは、40分間の中で成長も見られました。

 緊張する後輩たちのプレーをベンチから見ていたキャプテンの#4毛利 青空選手(3年)は、「ディフェンスとリバウンドから良い流れを持っていけるようにしていた」と準備し、第1クォーター途中から全員交代でコートに向かいます。しかし、その役割であるはずの「リバウンドにいくことがあまりできていませんでした」と、最初は積極性を欠いてしまいます。

 毛利 青空選手はウインターカップ都予選では、レギュラーチームとともにベンチ入りしていましたが、試合に出る機会はありませんでした。今回、一緒にコートに立ったメンバーにはベンチにも入れない選手がいます。そんな仲間たちの頑張っている姿を見て、「自分も何かをしなければいけない」と気持ちを入れ替えたことで、リバウンドだけではなく、オフェンスにもどんどん絡んで得点を挙げていきます。第4クォーター、毛利 青空選手が最初の得点を決めて54-53と逆転し、そのまま初戦を勝利で飾りました。

 試合後に感想を聞けば課題点ばかりでしたが、それもコートに立って様々な経験ができたからこそ見えた成果です。
「シュートミスとパスミス、ディフェンスではコミュニケーションを取らずに、マークマンとのスペースを空けてしまったこともありました。そこは改善しつつ、リバウンドは積極的に飛び込めていた部分は継続していきたいです」

 青木 良浩コーチは「今回出場する選手たちにとっては、ウインターカップへの生き残りが懸かっています」と言い、チームとしてもレベルアップを図る意図があります。出場機会を得た毛利 青空選手は、「レギュラーチームが普段から頑張ってくれて、結果を出してくれたから、こうして試合に出られるチャンスを与えてくれたと思っていますし、感謝しています」とモチベーション高く、関東ブロックリーグでは持てる力を発揮しています。

 
 
 
※11月23日(火・祝)に行われた「女子:明星学園(東京都)vs白鷗大学足利(栃木県)」の試合の様子は「フォトギャラリー」にてご覧ください。

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