チームの絆が深まる時間となった長距離移動のアウェーゲーム/山梨県立韮崎高校(山梨県・女子)

 2人の3年生を大会エントリーしていた山梨県立韮崎高校でしたが、ウインターカップ県予選で敗れために、新チームでの参戦となった「日清食品リーグ U18バスケットボール競技大会 関東ブロック2021(以下、関東ブロックリーグ)」。5連敗という結果となり、「結果はなかなか出ませんでしたが、すごく有意義な大会になりました」と仲田 浩士コーチは話し、チームの成長に手応えを感じています。

「最初は強豪チームを相手に何もできませんでした。しかし、試合を重ねる中で、体の当たりやスピードに慣れてきた部分がありました。自分たちの課題が浮き彫りになったので、その意味でも全てが充実した試合でした。今後は、その課題を一つひとつ解決していくことで、強豪との差を埋めていきたいです」

 ディフェンスに重きを置いて、「積極的に一線目からトライし、そこからまわりの選手たちが空中のボールを狙ったり、ダブルチームを仕掛けたりするようにしていました。しかし、なかなかうまくいかなかったです」という仲田 浩士コーチでしたが、課題が明確になったことこそが収穫です。

 オフェンスでは、これまでは1on1に強い3年生が突破口を切り拓いてきました。しかし新チームでは、「オフボールの選手たちが積極的にインサイドに飛び込んだり、カッティングしたり、中と外をうまく使ったりしながら、とにかく5人で攻めることがひとつのテーマでした」。5戦を終えた#4赤澤 璃杏選手(2年)は、「技術の足りなさや自分たちの弱さを気付かされました」と反省点もありましたが、来年につながる良い経験にもなっています。

 韮崎高校でのホームゲーム開催は最初の鵠沼高校戦のみ。それ以外はいずれも越境し、アウェーゲームが続きました。「コロナ禍で遠征がなかなかできず、この選手たちは長時間のバス移動の経験もありませんでした」と仲田 浩士コーチが言うような状況で臨んだ関東ブロックリーグ。赤澤 璃杏選手も「毎回試合の出だしが悪かったです。足が動かなかったり、アップ不足もあったり、第1クォーターが悪かった部分は改善すべき点です」と調整に苦労しました。しかし、仲田 浩士コーチは「それらも含めて多くの経験ができ、いろんな発見があった大会でした」とプラスに捉えます。

 前橋市立前橋高校(群馬県)で開催された11月27日(土)・28日(日)の2連戦は宿泊したこともあり、2日目の前橋市立前橋高校戦は70-76で惜しい試合でした。「強いチームと対戦してきたことで、自分たちの意識や強く攻める気持ちなどでの変化が見られました。前橋市立前橋戦は、それまでの試合の課題点を生かすことができ、成長が見えました」と赤澤 璃杏選手は手応えを感じています。埼玉栄高校(埼玉県)で行われたラストゲームは、やはり第1クォーターに10点のビハインドを背負ってしまい、相手に走られて87-104で敗れました。

 長時間の遠征や宿泊もあった関東ブロックリーグを通じて、「チームの絆をより深めることができました」と赤澤 璃杏選手は話し、新チームにとっても良い時間となりました。
「このチームは明るくて、1・2年生関係なく仲が良いのがチームの良いところです。その良いところを生かしつつ、厳しさを保てるように自分から指示をしたり、プレーでもチームを引っ張っていけるようなキャプテンになりたいです」


 
 
 
※12月4日(土)に行われた「女子:埼玉栄(埼玉県)vs韮崎(山梨県)」の試合の様子は「フォトギャラリー」にてご覧ください。

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